投与方法・注意事項

アロフィセルの調製・投与方法

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アロフィセルの調製・投与方法

アロフィセル®注(ダルバドストロセル)の投与方法(3分44秒)

STEP1投与を予定する前の注意事項

    投与2~3週間前までに患者さんに対して麻酔下検査、MRI検査等を行い、以下を確認するとともに、原発口領域を特に注意しながら、すべての瘻孔を掻爬してください。また、抗菌薬を投与してください。

  • 膿瘍腔の有無。膿瘍腔がある場合は、投与前までにシートン留置等の適切な排膿処置を行ってください。
  • 原発口周辺の粘膜状態が非活動期又は軽症であること
  • 痔瘻の解剖学的情報(瘻孔、原発口及び二次口の数)
  • 括約筋及び他の骨盤筋に対する瘻孔の位置的情報
  • 本品投与及び関連する処置への制限となりうる直腸狭窄、肛門狭窄、直腸炎、人工肛門、痔瘻癌等がないこと

STEP2投与時の瘻孔の処置

  • アロフィセルの投与直前に以下に従い瘻孔の処置を実施してください。
  • シートンを留置している場合は、シートンを抜去してください。
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原発口の位置を特定するために、二次口から注入した生理食塩液が原発口に到達したことを確認してください。

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原発口領域を特に注意しながら、すべての瘻孔を掻爬してください。

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原発口を縫合して閉じてください。

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二次口から生理食塩液を注入して、原発口が閉鎖されていることを確認してください。生理食塩液が漏れてくる場合、原発口の縫合を再度行ってください。

アロフィセルの細胞の生存等に影響を与える可能性があるため、生理食塩液以外は注入しないでください。

STEP3投与前の調製

  • アロフィセルは使用する直前まで輸送用容器内に入れた状態で保管してください。
  • 開封前に温度管理(15~22℃)の適切性及び外箱の使用期限を確認してください。
  • 使用する針の太さは細胞の破砕を避けるため22ゲージ又はこれよりも太いものを使用してください。
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温度管理(15~22℃)の適切性及び外箱の使用期限を確認後、使用するすべてのバイアルを取り出してください。

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バイアルの底を静かにはじき、バイアル内の細胞濃度が均一になるよう懸濁してください。この時気泡が発生しないようにしてください。

懸濁後は再沈殿を防ぐため、速やかに使用してください。

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バイアルからキャップを外し、バイアルを静かに逆さにし、針付シリンジで細胞懸濁液をゆっくりと吸引してください。

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投与箇所に届くように、必要に応じ適切な長さの針(90mm等)に付け替えてください。

  • アロフィセルの投与にあたっては、フィルターは使用しないでください。
  • 他の薬剤と混ぜて使用しないでください。
  • 1つのバイアルの投与完了後に、残りの各バイアルに対して、2~4の手順を実施してください。

STEP4投与

  • 全身麻酔又は区域麻酔下で病変内に投与してください。
  • 最大で原発口2つまで、二次口3つまでの瘻孔に対して4バイアル全量を1回量として投与します。
  • 原発口周辺への投与に2バイアルを使用し、残り2バイアルを二次口側から各瘻孔の瘻管壁内に投与してください。
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原発口周辺への投与(2バイアルを使用):

肛門から注射針を挿入し、原発口周辺の組織に複数の隆起を形成するように投与してください。

【原発口が1つの場合】
2バイアルを順番に投与してください。

【原発口が2つの場合】
2バイアルのうちの最初の1バイアルを 1つ目の原発口周辺の組織に、 残りの1バイアルを2つ目の原発口周辺の組織に投与してください。

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瘻管壁内への投与(2バイアルを使用):

事前に確認した瘻孔の解剖学的及び位置的情報を基に、二次口から瘻管腔内に注射針を挿入し、瘻管壁表面に複数の隆起を形成するように投与してください。

【二次口が1つの場合】
残りの2バイアルを順番に瘻管に沿って投与してください。

【二次口が2つ又は3つの場合】
残りの2バイアルを各瘻管で量が均等になるよう投与してください。

  • 血管内投与を避けるために、針先を投与部位に挿入した後に、わずかに吸引を行ってください。
  • 本品の漏れを防ぐために、瘻孔内腔には投与しないでください。
  • 本品は1回量として全量を投与する必要があり、再使用は禁止となります。
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投与終了

二次口周辺を軽く20~30秒間マッサージし、二次口に絆創膏を貼付してください。

  • 使用後のバイアル、針付シリンジ及び残液等は、各医療機関の手順に従って適切に廃棄してください。
  • アロフィセルを再投与した臨床成績は得られておらず、痔瘻の状態を十分に確認した上で、 再投与の要否を慎重に判断してください。

警告、禁忌・禁止を含む使用上の注意等は
電子添文」をご参照ください。

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